映画「アリスのままで」を見てきました。

アリスのままで

映画「アリスのままで」は、本日6月27日日本での上映開始なのですが・・・実は、もののふ庵が「アリスのままで」を見るのは、これで都合三回目になります。

先日、渡航した際に、飛行機のシートテレビ、機内プログラムで「アリスのままで」が入っており、行き帰りと二回、「アリスのままで」を見ました。

因みに、飛行機は全日空・ANAだったのですが、ほぼ同時期に日本航空・JALで渡航した同僚も、やはりシートプログラムで「アリスのままで」を見たそうです。

しかも、行き帰りの二回!

「アリスのままで」は、若年性アルツハイマーをテーマにした映画なのですが、高齢化社会の現代に於いて、アルツハイマーの家族を介護した経験、アルツハイマーの家族を持った事の有る人ならば、全員がおそらく深く感情移入し、涙してしまう映画であり、自分の身に起きたら・・・と考えさせられる作品と言えます。

それ故、もののふ庵にしろ、我が同僚にしろ、行き帰りの飛行機の中で「アリスのままで」を見たのだと思いますし、もののふ庵は「もう一度見たい!」という思いから、日本上映開始となった今日、わざわざ映画館に行って大画面で「アリスのままで」を見てきたのだと思います。

「アリスのままで」ネタばれ

アリスのままで

「アリスのままで」の主人公、アリス(ジュリアン・ムーア)は、名門コロンビア大学の教授であり、高名な言語学者。

オープニングは、アリスの50歳の誕生日パーティーからスタートします。

50歳・・・まだまだ働き盛りで有り、自身のアルツハイマーを考えるという事は・・・無いであろう年代と言えるでしょう。

ところが・・・アリスは講演をしている時に、言葉・単語が出なくなったり、あるいは自分の勤務先の大学のキャンパスをランニングいていて、道が解らなくなったりと、自分のモノ忘れに不安を感じ始めます。

そこで、神経科を訪ね、脳の検査をするのですが・・・下された診断は「若年性アルツハイマー」

更に残酷な事に、この疾患は遺伝性のモノであり、子どもたちに遺伝するというモノ。

母が若年性アルツハイマーという宣告を受け入れねばならないと共に、自身が同じように若年性アルツハイマーを発症する可能性が有るかもしれない・・・という不安に襲われるアリスの3人の子供たち・・・。

アルツハイマーが、現代の医学ではその進行を止める事が出来ない、という事を、見ている方も否応なく実感させられるシーンでもあります。

大学の授業も満足に行えなくなり、退職し、そして、少しずつアルツハイマーが進行していくアリス・・・。

アルツハイマーの家族を抱えた事が有る人ならば、皆が様々な思いがよぎる内容であり、涙無くして見る事が出来ない内容となっています。

個人的に、印象的な言葉が二つ・・・。

一つは、アリスが講演で「私はアルツハイマーに苦しんでいるのではないのです。アルツハイマーと闘っているのです!」と述べたシーン。(うる覚えですので、多少違う可能性が有りますが、内容としては上記の感じです。)

もののふ庵には、アルツハイマーの祖母がいましたが、祖母の気持ちが否応なく頭と心の中でグルグルと回った瞬間でもありました。

そして、一番最後のシーン、アリスの家族の中で、厄介者の様な役であった娘(次女)が、アリスに読み聞かせを行い、「ママ、今私が話した内容、覚えている?」と聞き、それに対するアリスの答え。

この一言の瞬間、初めて見た時も、二度目の時も、そして今日も涙がドバっと溢れてしまいました・・・。

非常に重い一言で有り、様々なメッセージが込められた一言で有り、そして何より、アルツハイマーになり、自分の名前も覚えていない、娘の顔、名前も覚えていたい状態でも、この単語を覚えていた、発したというのは・・・胸にグッとくる一言でした。

アリスの面倒を最後に看ていたのが、アリスを愛する夫ではなく、優秀な息子でも無く、若年性アルツハイマーを遺伝した娘でも無く、家族の厄介者であった娘であった事・・・恐らく、感動の名画に仕上げようと思ったら、夫が最後まで面倒看る様にしたり、或いは家族全員で最後までアリスの面倒を看る等も考えられたと思います。

最後、アリスの面倒を看ていたのが娘一人と言うのも、大きな大きな高齢化社会への問題提起であり、介護の難しさを語っていました。

アルツハイマーで記憶を失っていく辛さ、アルツハイマーと闘わねばならない人間の思い、そして、アルツハイマーの家族を抱える周りの苦悩・・・全てが自分に降りかかる可能性のある事なのです。

「アリスのままで」、是非多くの人に見て欲しいと思う作品でした。